投資は「持てる者」のものだと思っていた
2025年6月。何気なく開いたYouTubeで、ビットコインの動画を見た。
それまで投資というものは、富裕層が余った金でやる遊びだと思っていた。株も不動産も、元手のある人間が、さらに増やすための道具。自分には関係のない世界の話だ。
ところが、ビットコインの成り立ちを知って、その印象がひっくり返った。
- 国も銀行も介さず、個人と個人が直接やり取りできる
- 発行上限が2,100万枚と決まっていて、誰かの都合で刷り増しできない
- 口座開設に資産審査も紹介状もいらない。スマホがあれば誰でも同じ土俵に立てる
これは富裕層の道具じゃない。むしろ「持たざる者」のための資産なんじゃないか——。
サトシ・ナカモトが遺した思想に、柄にもなくロマンを感じてしまった。それが、わたしの始まりだった。
最初の購入は1万円。1BTC=約1,500万円の頃
ロマンを感じた勢いのまま、口座を開設して、約1万円分のビットコインを買った。当時のレートで1BTCが1,500万円前後。つまり、わたしが手にしたのは0.0006BTCほどの、ビットコインの「かけら」だ。
それでも、アプリに表示された小数点以下の数字を眺めて、妙に満ち足りた気持ちになったのを覚えている。世界中の誰の許可もなく、わたしはこのネットワークの参加者になった。
その後の話——最高値、そして含み損
買った後、ビットコインは史上最高値をつけた。画面の数字が膨らんでいくのは、正直に言って気持ちがよかった。
そして今、わたしのビットコインは含み損である。
……笑うところではない。いや、少し笑ってもいい。だが、わたしは売っていない。強がりではなく、理由が2つある。
1つは、最初に感じたロマン——この仕組みが10年後も動いていることに賭けている——が変わっていないから。もう1つは、後述するマイルールを作ったからだ。ルールがなかった頃のわたしなら、高値で興奮して買い増し、暴落で狼狽して売っていたと思う。
実際、ルールがなかった頃のわたしは、別のコインで手痛い授業料を払っている。SUIという通貨のUIの美しさに惚れ込んで、値動きを追いかけ続けた結果、大きなマイナスを出した。この話は長くなるので、別の記事で全部書く。→(SUI失敗談とマイルール)
失敗して初めて、ルールを作った
授業料を払ったあと、わたしは購入のルールを決めた。
- 毎月の投資金額を固定する(生活に影響しない範囲で上限を決め、超えない)
- 購入トリガーを決めておく(「どうなったら買うか」を事前に文章化し、感情で買わない)
ルールの中身と作り方は、積立の記事(→積立・ドルコスト平均法)で詳しく書く。ここで言いたいのは1つだけ——
ロマンで始めるのはいい。だが、買い増しはルールで行え。
ロマンは入口としては最高の燃料で、ハンドルとしては最悪だ。
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